日記的な。
といっても、三橋順子さんのように毎日書くわけじゃないので、日記というのはためらった。
カレーを作っている最中なので、いい匂いが出来上がるまで書く。
朝はゆっくり。
昨晩は『トランスジェンダー入門』なる新書のゲラを読んでいたので、なんだか集中した気分のまま寝ついた。トランスジェンダーのことばかり考えていると、同時に(これまで蓄積されてきたシス中心の)男性学を考えられなくなるので、それがもどかしい。
午前中は、自分のサインを考えていた。本を一冊出した後から、私は部分的に「周司あきら先生」になった。
午後は、何してたっけ。ああ。新しいことを考えていた。商業出版させてもらってからも、デザインなど全て自分で手がけて無料〜安価で配れるZINE作りはやれたらいいなと思っている。
まあ、「トランスジェンダーふたりのZINE」はこのブログが元になっているから、紙版が入手できない人でも、ブログで世界中読めるといえば読めるのだけど。
それから、東京レインボープライド(TRP)を調べていた。二日間、『埋没した世界』も置いてもらえることになったのだ。loneliless booksさんがZINEも配布してくれるという。ありがとうございます。
TRPは自分とは縁がないので、これまでサイトすら細かく見たことがなかった。
昔々、一度だけ行ったことがある。そのとき知り合いに出会ってしまって、なんだか避けるように一周回って、長居せず帰った気がする。自分の未来など全く考えられなかった。結婚と就職のブースばかり並んでいても、そこに自分の居場所はないと思う。白黒つけられないのだからとレインボーを纏おうとしても、でも似合わなかった。なんかそんな感じだった。
そうだとしても、まだ自分が何者か辿りつかないままでいる人に、本が届くことは大事だと思ってしまう。ようするに、かつての私を見捨てないでいる。
あらためて、知らない名前の企業が増えたなと気づいた。虹色のグッズを売る以外に何をしているのかわからない。企業の祭典だと知ってはいたものの......。
そのなかで高い参加費を払って頑張っている少数の当事者団体はめげないでほしい。
三橋さんも書いているように、トランス関連は少ない。というか、LGBTQの権利は同性婚と大企業におけるD&Iという二大トピックでは済まされないのだけど、偏ってしまうのはもはやどうにもならないのかな。さすがにひどい。
先週から都内では『埋没した世界』が書店に並び出した。本棚に表紙を見つけた時の気持ちは、楽しみな相手とデートで待ち合わせた気分に近いのかもしれない。ときめく。体温が上がる。
ただ、渋谷近辺を散歩した限りでは、あまり心躍る書店・本屋が少ないのは残念だ。進んだ取り組みをしてる風を出しておきながら、本屋には「ジェンダー」の棚が全くなかったりする。もちろん、私が書くような内容も置いてくれなさそう。
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